ねえ、

日記

自立に失敗した

多分こうして欲しいんだろうな、というのを察して、ずっとその通りにしてきた。

常に弟と比べられていた。勉強は私の方ができた(というか、頭が良くないくせに教科書を丸暗記してできる振りをしていた)。人当たりと容姿は、弟の方がよかった。
行くところのない私は、家にいるから比較を耳にすることが多い。
「湯気はちゃんと先を考えて勉強していたけど、弟はしなかったから慌てることになる」「湯気は体力がないから電車通学できないけど、弟はできるからまだよかった」「弟は早く家を出て苦労した方がいい。湯気は一人で生きていけないでしょう」「湯気は就職しやすい大学に進んだのに、弟はこれからどうするんだか」

ええその通りですね。私は一人で生きてはいけないのでしょう。だから見捨てられないように息をひそめて過ごしました。家から近いそこそこの学校に、努力せず(努力して入ると後が辛いので、背伸びをしてはいけないというのが家訓です)に推薦で入って、たまに教科書を丸暗記して、頭のいい振りをしました。実家から通えるところにある、安定した職につきました。肩書きだけなら、姿を見せないのなら、このクソ狭い窮屈な日本でなら、自慢できる娘だと思います。
愛想が悪いこと、着飾らないことは、母の「私もそうだったから」という言葉で変えてはいけないものになりました。私は母と瓜二つだから、思い通りにならない弟と、自分中心で「家族」の肩書きさえあれば満足そうな父に挟まれて、私まで母にとって居心地の悪いものになってしまったら母が不憫すぎるから。

全部ぶちまけてしまいたい。ずっと私が望んだ通りにしてきたと思っていたでしょう。私の望みと、貴方達の望みが一致していると思っていたでしょう。たくさんお金を出してくれました。世話もしてくれました。でもね、私は何一つやりたくなかった。苦しかった。馬鹿馬鹿しい夢をたくさん見ました。望まれてないと思うと何も手をつけられませんでした。芽が出る前に踏みにじりました。全部貴方達のせいです。

ガラスのコップとか叩き割って、その上に拳を振り下ろして血まみれになりながら大きな声で言いたい。
……しらけるんだろうなあ。私が自分で決めたことだと思われているから。こうして欲しいんでしょう、と私が察して、そうしたことは、私が決めたことだから。
それで、怒られるんだろう。そんなこと言われたら、何も言えなくなるって言われるんだろう。

そもそも全部ぶちまけて、謝ってもらって、好きにするための許可が欲しいと思っている時点で救いがない。

他人から許可をもらっていたら、何度も許可をもらえているのか確かめなくてはいけなくなるし、本当は誰にもぶちまけなくても、許可をもらわなくても好きにして良いはずなのに。

根強いなあ。